大腸がんと大腸カメラの重要性
「便に血が混じっている」「最近、便秘と下痢を繰り返している」「健診で便潜血が陽性だった」
このような症状や結果に心当たりのある方は、大腸がんを否定するための検査が必要です。
大腸がんは、初期のうちは自覚症状がほとんどない病気です。気づいたときには進行していることも少なくありません。だからこそ、早期に発見し、適切な治療につなげることがとても大切です。
そのための有効な手段が、**大腸カメラ(大腸内視鏡検査)**です。検査によって、がんだけでなく、ポリープなどの前がん病変も見つけることができ、その場で切除できることもあります。
今回は、大腸がんのリスクや症状、そして大腸カメラの重要性について、ぜひ知っておいていただきたいことをご紹介します。
大腸がんのリスクと早期発見の重要性
大腸がんは、男女問わず罹患率、死亡率の高い疾患です。しかしながら、早期に発見されれば治療の選択肢が広がり、根治の可能性も高くなります。大腸がんのリスク因子としては、以下のものが挙げられます。
- 高齢:年齢が50歳以上の方は、大腸がんのリスクが高くなります。
- 家族歴:家族に大腸がんの患者がいる場合、遺伝的な要因でリスクが高まることがあります。
- 食生活:肉類や加工食品を多く摂取する食生活は、大腸がんのリスクを高めます。特に、高脂肪・低食物繊維の食事が関与しているとされています。
- 運動不足:運動不足も大腸がんのリスク因子とされています。運動をすることで、大腸の動きが活発になり、がんの予防に繋がります。
大腸がんは、早期には自覚症状がほとんどなく、進行してから症状が現れることが多いです。そのため、早期発見が治療のカギとなります。
大腸がんの初期症状
大腸がんの初期段階では、以下のような症状が現れることがあります。これらの症状を感じた場合、早めに医師に相談することが大切です。
1. 便に血が混じる
便に赤い血や黒い血が混じっている場合、大腸がんの可能性があります。血液は、がんが進行すると、組織がもろくなり出血を引き起こします。
2. 腹痛や便秘、下痢
腹痛や便の形が変わることがある他、便秘と下痢を繰り返すことがあります。腸内で腫瘍が成長することによって、腸の動きが阻害されるため、これらの症状が現れることがあります。
3. 体重減少や食欲不振
特に進行した段階で現れることが多い症状ですが、体重の急激な減少や食欲不振も大腸がんの兆候として現れることがあります。
4. 貧血
がんが大きくなると断続的に出血が続き、貧血が進行することがあります。これにより、顔色が悪くなったり、息切れや疲れやすさを感じることがあります。
これらの症状に気づいた場合は、早期に検査を受けることが大切です。
大腸カメラの重要性
大腸がんの早期発見において最も有効な手段が**大腸カメラ(大腸内視鏡検査)**です。大腸カメラは、肛門から内視鏡を挿入して、大腸および直腸粘膜を直接観察できる検査です。この検査により、腫瘍やポリープ、炎症などを早期に発見することができます。
大腸カメラの検査の流れ
- 準備:大腸カメラの前に、腸内をきれいにするために下剤を服用します。これにより、検査がよりスムーズに進みます。
- 検査の実施:検査は、安静にしていただいた状態で行います。内視鏡を肛門から挿入し、大腸内を観察します。検査中、多少の圧迫感や違和感を感じることがあります。痛みを強く感じる場合は、鎮静剤を使用する事もあります。
- 結果の確認:検査終了後、医師による説明があります。ポリープを切除された場合は、1~2週間後の再診にて病理結果をご説明いたします。
大腸カメラのメリット
- 早期発見:大腸がんは、早期に発見されれば内視鏡での切除が可能です。これにより、手術を避けることができる場合があります。
- ポリープの早期除去:がんの前段階であるポリープがみつかった場合は、その場で切除することができるため、長期的にはがんの発症を未然に防ぐことに繋がります。
いつ、大腸カメラを受けるべきか?
大腸がんのリスクが高いとされる50歳以上の方は、定期的に大腸カメラを受けることが推奨されています。特に、家族に大腸がんの患者がいる方や、食生活に偏りがある方は、検査を早めに受けることが重要です。また、便に血が混じる、便秘と下痢を繰り返すといった症状が続く場合や、健康診断で便潜血反応が陽性になった場合は、大腸カメラを受けるサインと考えましょう。
まとめ
大腸がんは、初期には症状が現れにくいがんです。そのため、いかにして早い段階で大腸カメラをうけるかが、命を守る鍵となります。大腸カメラを受けることで、ポリープを早期発見し切除する事ができます。ぜひ大腸内視鏡検査を受けて、ご自分の健康を守りましょう。
ご案内
岡田医院では、専門医による大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を行っております。大腸の健康が気になる方や、症状に不安を感じている方は、ぜひご相談ください。リラックスした環境で、安心して検査を受けていただけるようサポートいたします。