便秘が続くときに考えられる病気と、受診のタイミング

「便が3〜4日出ない」「出てもスッキリしない」「硬くて排便がつらい」——
こうした便秘の症状は、年齢や性別に関係なく多くの方が経験されます。特に女性や高齢の方では慢性化しやすく、生活の質を大きく下げてしまう原因にもなります。

便秘の原因はさまざまで、食生活の乱れや運動不足、水分摂取の不足などの生活習慣によるもののほか、大腸の病気が隠れている場合もあります。たとえば、大腸がんや大腸ポリープ、腸閉塞、過敏性腸症候群、直腸瘤といった疾患が、排便の妨げになっているケースも少なくありません。

便秘が一時的であれば、市販の便秘薬などで対応できることもありますが、次のような症状がある場合は注意が必要です:

  • 数週間以上、便秘が続いている
  • 便が極端に細くなってきた
  • 便に血が混じることがある
  • 急に排便リズムが乱れた
  • お腹が張って痛みを感じる
  • 食欲不振や体重減少を伴う

こうした症状があるときは、何かしらの消化器疾患が関与している可能性があります。

当院では、便秘の原因を見極めるために問診・診察・血液検査・腹部超音波検査などを行ったうえで、必要があれば**大腸内視鏡検査(大腸カメラ)**を実施します。腸内の粘膜を直接観察することで、炎症や腫瘍、ポリープなどを確認することが可能です。

「大腸カメラは大変そう」と思われるかもしれませんが、当院では鎮静剤を使った苦痛の少ない検査を行っています。実際に受けていただいた方の多くが、「思ったよりも楽だった」とおっしゃいます。

また、便秘に悩む方の中には、長年にわたり市販薬を使用し続けているケースもあります。しかし、下剤の使いすぎは腸の機能を弱めてしまうこともあるため注意が必要です。症状に合わせた医師の診断と、体に合った治療法の選択が大切です。


ご案内

便秘は、単なる「体質」や「年齢のせい」と片づけてしまいがちですが、その背景には病気が隠れていることもあります。症状が長く続いていたり、不安な点がある場合は、お早めに医療機関での確認をおすすめします。

岡田医院では、消化器内科の専門医が、便秘の背景にある原因を丁寧に探り、必要な検査・治療をご提案いたします。生活指導や食事・運動のアドバイスも含め、体にやさしいアプローチを大切にしています。
「これくらいで受診していいのかな」と迷われている方も、どうぞ安心してご相談ください。